死んだ山羊の墓4

子供の頃、安室奈美恵の服装と安室奈美恵風の服装が大嫌いだった。そのあたりから地獄は始まっていたのかもしれない。

皆と趣味が合わなかった、合わない、だから勝手に好きな服を着ます、好きな音楽を聴きます、好きな映画を観ます、という人間は「自分らしく好き勝手する」のに必要な負担を日常的に負う。自覚してたりしてなかったりするが、とにかく負う。社会はそうじゃない人間を基準に作られているからだ。「自分らしく好き勝手」しようともがいてるだけで人生が終わったりもする。それは豊かな人生だろうか。よく分からない。

ぼくはある程度好き勝手しているが、それはめちゃくちゃ運が良かったからだ。運の良い人だけが好き勝手できるし、社会に異を唱えたりできるし、運の良い人だけが愛を語れるし、生きてて良かったと感じられる。もっと言うと運の良い人だけが生存できる。医療や福祉なんかがそこを多少どうにかしたりしたが、焼け石に水ですね。ではどうすればいいか、滅びましょう。出た〜〜。

豊かな人生と言うものについて考える。基本的な話ですが「幸せだったな〜」と思いながら死ぬやつは本当にダメ。自分は幸せだったかもしれないが、周りを見ろよ。めちゃめちゃ鈍感か世の中の良くない物事から目を背ける才能がある人だけが幸せに暮らし幸せに死ねるんだね。皆さん良かったですね。